分離不安だな

しげるを迎えたばかりの頃は、主に彼は食卓の周りをずっとぐるぐると回っていて、
休むことなくパトロールし、人間の動向をチェックしていたのものだった。

この行動はおそらく、保護前の施設でやることもなく一日中ケージの中でうろうろしてた名残だろう。
他の犬から餌やスペースを守るための警戒行動だったのかもしれない。
だが、時を経るごとに家庭犬として気の抜き方を学習し、妻の在宅勤務中は足元でスヤスヤと朝寝、昼寝を楽しむようになった。
すごい成長だ。
トイレの概念が無く、そこら中にオシッコをしながらグルグルと動き続けてた春~初夏のことを思うと、
「こんなに立派になって。。。」と
微笑んでしまう。
トイレも完璧にこなし、日中はそこそこゆっくり過ごせる。
何か問題があるのか?
そう、あるのだ。
在宅勤務でほぼ家にいる妻としげるとの信頼関係を強固にすることを優先した結果、
しげるは妻から離れられなくなった。
分離不安症というやつである。

2階のリビングにいた妻が1階に用事があって階下に降りると、2階でアウアウッと吠える。
しげるは大いに不安を感じ、挙動不審になり妻を探すのだ。
こうなったら私のことなど壁か家具にしか見えていない。
ぐるぐる回って探している。
パトロール再開だ!とばかりに階段上から吠えている。
これは妻がトイレに入ってても同じで、じっとトイレの扉の前で待っている。

私は嫌われているのか?いや、そうじゃない。(と思う)
妻が外出し、完全に気配がない時は私に甘えてくるのである。
私に寄り添った姿勢で昼寝を楽しんだり、私のマッサージを心地よさそうに受けている。
犬は自身の中で明確なヒエラルキーを構成するのだろう。
妻が第一位で私は彼の中では私は2位もしくはそれ以下なのだ。
いや糞尿処理係かつ給餌係かつ早朝散歩要員といったところだ。
妻の前では私には甘えない、見られてはいけないとさえ思ってるかもしれない。
もっぱら私は本妻の前だからとシカトされる愛人だ。

乳離れできるのか不安ではあるが、今は見守るしかない。
(ちなみに毎晩自分の部屋で1匹で寝るときは吠えない)

ちなみに我が家は2階がリビングなのだが、仕事から帰った私が1階のカギをカチャリと開けた時点で彼はかなり吠える。
この家を自分のテリトリーと認識してくれているのはいいことだ。外敵の侵入許すまじの心意気。
ウチに馴染んだ証拠でもある。
だが私はこのテリトリーの世帯主そして家主である(苦笑)。
1階玄関から「しげるーー」と呼んでみる。
すると2階から聞こえてた「アウ!アウ!アウ!」が「キュ~ンキュ~ン」に変わることがたまにある。
夜明けは近い(はず)。

犬画像
台所にも付いていくよ
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